納品管理の概要や、納品管理を行う上でのスケジュール管理の重要性、反対に納品管理を怠ることのデメリット等について紹介していきます。
取引先との仕事を円滑に進めていくためにも、納期を遵守することは最重要課題と言えます。
納期を守れないことで、その後の関係性に悪影響を及ぼし、最悪の場合、取引中止という事態にもなりかねません。
そういった観点からも、重要な意味を持つ納品管理をいかに行い、メンバーをいかに動かしていくかが鍵を握ります。
納品管理について、わかりやすくまとめていますので、どうぞご覧下さい。
納品管理を行う際に着目するべき事項
企業ではプロジェクト等を受注することがあり、制作物が納品されることもよくあります。
プロジェクトにはクオリティーも求められ、一定の条件を満たしていない場合には、目標を達成できないこともあるでしょう。
一定以上のクオリティーを確認したい時には、進捗状況のチェックは欠かせません。
品質が一定以上になっているか否かを確認するために、一旦、仮納品などを行ってもらい、品質チェックを行うこともあります。
納品管理において、見える化が大切
納品管理においては、見える化が大切になってきます。
そもそも状況に応じて、問題点の洗い出しが必要になるケースもあります。
そうしないと、クオリティーを一定以上にすることが難しいケースもあるためです。
例えば、一旦は契約を結んで、仕事を任せたとします。
問題は、進行中のプロジェクトの出来栄えが、一定レベル以上になっているか否かです。
時間をかけて仕事を進めるのは悪くありませんが、肝心の出来栄えが低レベルでは、時間の無駄になってしまいます。
出来栄えが良いか否かを確認するためには、見える化が重要です。
上記で触れたような品質チェックとは、そういった意味合いもあります。
それは品質管理だけではなく、コスト管理も兼ねています。
そもそもプロジェクトを遂行するために、一定以上の予算が必要であることは間違いありません。
果たして、費用対効果が妥当な水準か否かを、客観的数字で確認する必要があるでしょう。
そうしないと、売上にも大きく響いてしまうからです。
意思疎通に関する事項
それから、意思疎通に関する事項も見過ごせません。
見える化を行うにしても、まずは現場の状況を確認する必要があるでしょう。
折に触れて担当者とコミュニケーションを取り、順調に進んでいるかどうか確認することも大切です。
場合によっては担当者に質問して、進捗具合が順調かどうかを確認するケースも必要です。
人員配置に関する事項
一方で、人員配置に関する問題もあります。
そもそも要員が不足しているか否かは、負担の大きさにも関わってくるでしょう。
1人のメンバーだけに多くの仕事が割り振られていると、ストレスが大きくなってしまいます。
業務ボリュームの偏りが無いかどうか、常にチェックする必要があります。
納品管理とは、このような様々な側面から状況をチェックすることです。
費用対効果を最大限に活かすために、随時様々なチェックを行うことが大切です。
一番の目的は、もちろん予算内でのプロジェクトの成功です。
企業によっては、納品管理を行うためにツールを用いることもあります。
納品に関するリアルタイムな状況を随時画面で表示できるシステムもありますが、それで進捗状況を確認できるためです。
効率性を重視する企業では、管理ツールを用いるケースも少なくありません。
納品管理におけるスケジュール管理の意義と注意点
納品物に対しては、しばしばスケジュール厳守が求められます。
取引先から受注した仕事には、大抵締切りが設定されています。
何月何日までに納品しなければならないなどといった具合です。
納品管理を行う上では、スケジュール管理の重要度は極めて高いと言えます。
なぜならば、取引先としては、納期までに完了させることを重要視している傾向があるからです。
締切りに対して遅れが生じると、それだけで取引の打ち切りが生じることもあります。
イメージとしては、漫画家に似ています。
漫画家には、必ず締切りが設定されているでしょう。
納期に遅れてしまえば、雑誌会社の担当者から信頼が失われてしまいます。
そのことによって、以後の連載が難しくなってしまうこともあるので、受注する側としては、スケジュール厳守は重要です。
ではどうやってスケジュール管理を行えば良いかというと、原則としては2つの点に注意する必要があります。
スケジュールに無理のないように受注する
まず、仕事を引き受ける時点で、決して無理が無いようにすることです。
例えば、自社における作業量が、10前後だとします。
そこに取引先からの注文で、13や15などといった大きなボリュームの作業量が求められることもあります。
仕事を引き受ける側としては、その15などのボリュームで受注してしまうことがあります。
しかし、それは避けた方が良いでしょう。
なぜならば、自社の限界量が10なので、1.5倍のボリュームになれば、否が応にも無理が生じかねません。
確かに取引先との都合を考えれば、ある程度の妥協を検討することはあります。
せっかくの発注に対してノーと言ってしまえば、次回からの受注が難しくなることもあります。
しかし、そのことによってスケジュールに遅れてしまうことの方が、もっと大きな問題です。
時には取引先と交渉を行って、11や9などと減少するよう打ち合わせをすることも大切です。
それも、納品管理の1つになるわけです。
メンバーの作業量を均等にする
注意点の2つ目が、メンバーに関する管理です。
誰か1人に対して多くの仕事が割り振られてしまえば、スケジュールを守る難易度も高まってしまいます。
決して特定のメンバーに無理が生じないように、バランスを取ることは大切です。
また、逆も然りです。
特定のメンバーに対して多くの仕事が割り振られていて、中にはほとんど仕事が無い担当者が出てくることもあります。
暇を持て余してしまっていては、スケジュールに間に合う可能性も低下してしまうでしょう。
全員に対して、均等に業務量が割り振られているかどうかは、重要な問題です。
また、各担当者との意思疎通も欠かせません。
進捗状況をこまめに確認しないと、それだけ遅れが生じる原因になってしまいます。
プロジェクト管理者は、少なくとも進捗具合は、定期的に確認しておくべきです。
納品管理を行わないと生じる問題
様々な側面から納品管理を行うことによって、クライアントからの信頼も得られやすくなります。
もちろん、信頼を得られれば、将来的な発注量が増加して、それだけ売上が上がる可能性も高まります。
納品管理が疎かだと信頼を失う
反対に、納品管理が疎かになっていると、様々な問題が生じてしまいます。
例えば、上記でも触れたスケジュールに関する事柄です。
仕事を受注している段階では、取引先としても見極めをしていることが多いです。
果たして受注者が本当に仕事を遂行できるか否か、とりあえず発注しているケースもあるでしょう。
逆の立場で考えると分かりやすいですが、例えば、誰かに対して仕事を任せたとします。
納期を設定して、仕事を任せる側としてはそれなりに期待をします。
ところが、期待に反する事態が生じることもあるでしょう。
「締切りは必ず守る」という契約をしたにも関わらず、実際にふたを開けてみると、スケジュールに間に合わないことがあります。
それでは、仕事を発注した側としては、不安を覚えてしまいます。
第2段落でも触れた漫画家の例でも、同じことが言えます。
漫画家に仕事を任せるものの、毎回スケジュールに遅れているようでは、担当者としては大きな不安を覚えてしまうことになります。
すなわち、これらが納品管理を適切に行わないことのデメリットです。
信頼が失われてしまっては、そもそも売上数字にも関わってしまいます。
したがって、上記で触れたような割り振りをよく検討した上で、管理することが大切と言えます。
作業量が適切でないと業務効率が落ちる
また、それは発注者側の問題だけでなく、仕事を引き受ける従業員の負担にも関わってきます。
1人の従業員に対して大きな負担が生じてしまっては、ストレスも大きくなってしまいます。
毎日のように徹夜を余儀無くされる環境では、従業員としても仕事にやりがいを見出せなくなる可能性が高まります。
その逆も同様で、暇を持て余してしまう状況では、仕事のモチベーションが失われる可能性があります。
それでは社内全体の士気が下がってしまい、業務効率が大きく低下することにもなりかねません。
当然、業務効率ダウンは、売上数字にも大きく響いてくるわけです。
したがって、各自に対する仕事の割り振りという問題は、とても大切だと言えます。
また、管理を行うことは、上司の信頼にも関わってきます。
部下の目線から見て、「納品管理ができていない上司」だと見なされてしまえば、それだけで信頼が失われる可能性もあります。
こういった様々な側面があるので、やはり企業としては納品管理を行うことが大切です。
プロジェクト管理用のツールなども上手く活用し、逐一管理することが望ましいでしょう。
まとめ
納品管理やスケジュール管理の概要、納品管理を行うことの重要性や、反対に管理を怠ることのデメリット等についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
社会人として、仕事に従事している方ならわかるかと思いますが、仕事において期限を守るというのは、とても重要なことです。
相手の信頼を獲得するために、一番手っ取り早い方法が、この「納期を守る」という点と言っても過言ではないでしょう。
もちろん品質等も重要ですが、スケジュール通りいかないことで、仕事が上手く進まなくなってしまいます。
改めて、納品管理の重要性を認識して、実際の行動に移していくことが重要です。
