勤怠管理など全社的に必要なシステムは人事部や総務部が選定し、各部署で必要なシステムは各々の部署で選定し導入するというケースは多く、その結果一企業内で複数のツールを利用していることが殆どです。
勤怠管理に工数管理機能がついていたり、逆に工数管理システムに勤怠管理機能がついていたりするものもあり、効率化のために管理システムを一緒にすべきか検討している企業も多いのではないでしょうか。工数管理と勤怠管理は稼働時間や工数という点でデータの関連性があるものの、同システムで実施するのは難しい場合も多いです。本稿ではなぜ同じシステムで運用することが難しいのか、その場合どのように管理すべきかなどを解説します。
目次
工数管理と勤怠管理
ここでは、改めて工数管理と勤怠管理の意味や目的を確認します。
工数管理とは
工数管理とはある作業を終えるために要した時間を管理することを言います。
工数管理を行うことで、プロジェクトの生産性や利益率の明確化、プロジェクトの進捗状況を確認しやすくなります。
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勤怠管理とは
勤怠管理は、従業員の出勤や退勤、休暇、残業などの管理を行い給与計算などを行う重要な管理項目であるため勤怠管理を行っていない企業はないでしょう。
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工数管理と勤怠管理を同じシステムで行うことが難しい理由
工数管理と勤怠管理を同じシステムで行おうとした場合、効率化のために統合するつもりが返って手間が増えてしまうということがあります。
ここでは、同じシステムで管理することが難しい理由を解説します。
それぞれに求める機能が異なる
工数管理で求められる機能は、予実工数の管理やスケジューリング、タスクの作成や割り当て、進捗の把握などです。
一方勤怠管理は、出勤怠の打刻や休暇申請と承認・残業・シフト管理などのように、それぞれに求められる機能が異なります。
企業によって勤怠管理の要件が複雑
勤怠管理はシフト勤務や、リモートワーク、フレックスタイムなど、管理要件が企業毎に異なることに加え、両方の要件を満たすシステム探しや、評価に時間がかかります。
勤怠と工数は一致しないものである
1日の稼働時間の中には「見えない作業」があります。たとえばシステムについて相談を受け立ち話するなどのように工数実績に付けられることのない作業が日々存在するため、勤怠管理の工数と工数管理の工数は一致しないことがほとんどです。
プロジェクトや業種によって工数管理の要件が複雑
工数管理で求められる機能要件は多く、プロジェクトや業種によって特殊なものもあります。ひとつのシステムで行う場合、柔軟性や拡張性に欠けることも多く適切な管理が行えないことがあります。
そもそもワークフローが異なる
工数管理はほとんどの場合チーム内で閉じたワークフローであることが多く、勤怠管理は残業、休暇申請など上司を経て管理部や総務部が処理するなどのように求められるワークフローが異なります。
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工数管理と勤怠管理を別システムで運用|システム選定のポイント
前項の通り、工数管理と勤怠管理を同じシステムで運用するのは課題が多いため、それぞれ専門のシステムで行う方が運用がしやすく効率的です。
ここでは、選定時のポイントを解説します。
勤怠管理システムの選定ポイント
自社の勤務体系にあった入力が可能か
自社の働き方やルールにあっているかは最初に確認すべきことと言えます。
ワークフローの設定が可能か
多くの場合設定が可能ですが勤務体系に合わせ柔軟に設定が可能かを確認します。
法改正など、社会環境の変化への対応
一般的にシステムに適用すべき変更を、追加費用なく行えるかどうかも重要なポイントです。
工数管理システムの選定ポイント
入力が簡単か
毎日利用するもののため、従業員が違和感なく、簡単に操作できることが重要です。
入力に手間がかかると生産性に影響したり、運用が定着しづらくなったりすることがあります。
スマートフォン対応
場所や時間を問わず、スキマ時間で情報をアップデートしたり、確認したりできることで効率化ができます。
他システムとの連携が可能か
勤怠管理システムやチャットシステム、カレンダーとの連携など効率化に必要なシステム連携が行えることが重要です。
クラウド、オンプレミス
それぞれメリット、デメリットがありますが自社のセキュリティ要件などに合わせ選定します。
料金体系(初期費用、運用費)
ライセンス形態がどのようになっているのか、また、メンバーの増減があったときの費用についてなど、初期費用と運用費を考慮に入れて選定します。
サポート体制
導入までのサポートや導入後のサポートについて確認しておく必要があります。複雑な要件を実現したい場合など、システムをどのように使えばできるかなどの質問や、システム障害時の体制・対応などを確認します。
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おすすめの工数管理システムと勤怠管理システム
前項の選定のポイントを踏まえ、おすすめの工数管理システムと勤怠管理システムをご紹介します。
工数管理:クラウドログ
工数管理は下記の点でクラウドログがおすすめです。
直感的な操作で工数入力ができる
クラウドログでの工数入力はどのような業種の方でも直感的にわかるように設計されているため入力が簡単です。
詳細な工数登録も可能
プロジェクトごと、項目ごとなど、細かく工数を管理したい場合には詳細に記録することができます。
ガントチャートの自動生成、実績をわかりやすく表示
登録されたタスクからガントチャートを自動生成することに加え、実績を入力することでガントチャートからも予実が確認できます。
GoogleカレンダーやOutlookカレンダーからの工数登録ができ効率的
カレンダーと連携できるため、予定する作業を入れておくことで工数入力の画面を開くことなく実績の登録が可能です。
多角的な分析レポート機能がある
入力した工数から、売上・原価・工数原価・損益・損益率等の各種レポートが出力されるため、ブロジェクトの問題点を早期に発見することができ、軌道修正を行いやすいです。
詳しくは下記をご参照ください
※参考:CrowdLog |工数管理
勤怠管理:ジョブカン
勤怠管理は下記の点でジョブカンがおすすめです。
あらゆる勤務形態に対応し柔軟なカスタマイズができる
さまざまな業種や業態に対応できるよう設計されており、カスタマイズ性が高く、操作も簡単に行なえます。
アプリ連携などによる多彩な打刻方法
ICカードでの打刻や、GPS打刻、LINE打刻、Slack打刻など企業の働き方に合わせた打刻が可能です。
勤務状況を自動で集計・分析し、他ソフトとも連携できる
集計されたデータは自動で分析されます。36協定超過の抽出や、所定労働時間の設定も細かく行えます。集計されたデータはCSVなどで出力し、会計ソフトや給与ソフトと連携できます。
スマートフォンに対応
シンプルでわかりやすいUIで、勤務場所やシーンに合わせた利用ができます。
働き方改革、超過労働対策が可能
法制度の遵守のため、労働時間の対策が行えます。時間外労働状況を一覧で確認できたり、36協定超過がある場合はアラートで通知したりなどの機能があります。
詳しくは下記をご参照ください
まとめ
工数管理と勤怠管理をひとつのシステムで行うことは課題も多いため、一般的には別々のシステムで運用する企業が多いです。
ひとつのシステムで運用することによる生産性の低下を発生させてしまうよりは、別々のシステムで運用する方が各業務で実施したいことが実現しやすく、効率的だと言えます。
工数管理システムの導入を検討している方は、無料の試用期間もあるため、本稿でおすすめしたクラウドログやジョブカンを是非お試しください。