工数管理は、マネージャー層がプロジェクトを進行する上で不可欠な業務です。しかし、プロジェクトの規模や複雑性が高まるほど、工数を適切に管理することは難しくなります。そこで役立つのが工数管理アプリです。工数管理アプリを活用することで、管理コストを下げられるほか、業務改善にもつながるでしょう。この記事では、工数管理の基礎知識や、工数管理アプリに加えて工数管理アプリの選び方などを紹介します。
工数管理とは
まずは、工数管理の概要や主な目的について解説します。
工数とは
工数とは、ある作業(タスク)を完了させるために必要な時間や人数のことです。プロジェクトの見積もりを行う際に算出する数字であり、人時(にんじ)、人日(にんにち)、人月(にんげつ)という単位で表現されます。たとえば、1人で1ヶ月かかる作業は1人月、1日かかる作業は1人日、1時間かかる作業は1人時です。
工数管理を行う目的
次に、工数を管理する目的を解説します。
見積もり
工数見積もりは、プロジェクトの開始時に工数を算出することです。プロジェクト完了までの必要工数がわかるため、人員確保やチーム編成をスムーズに行えるようになります。
スケジュール作成
算出した工数をもとに、プロジェクト完了までのスケジュールを作成できます。例えば、Webアプリケーションの開発を行う場合、企画・基本設計、詳細設計、実装、テストといった各工程の完了時期の見通しが立つため、プロジェクトの進捗状況が順調かどうかを把握しやすくなるでしょう。
予実管理
多くの場合、算出した工数と、実際のプロジェクトの進捗にはズレが生じます。工数管理は、計画よりもスムーズに進行したのか、遅れが生じたのかを分析する予実管理にも役立ちます。
業務改善
予実管理によって計画と実績とのギャップを可視化し、業務改善の取り組みに活用できます。進行中のプロジェクトや、今後取り組むプロジェクトにこれらの知見を活用することで、よりスムーズなプロジェクト管理が可能となるでしょう。
要員計画
算出した工数の作業が期日に間に合う見込みがない場合に、人員補充を検討するなど、要員計画の立案にも活用できます。
事業計画
工数管理により算出された複数プロジェクトの完了時期や、顧客への影響などをもとに、プロジェクトの優先度を判断でき、会社全体での事業計画が明確になります。
関連記事:工数とは?計算方法とスケジュール反映の4つのポイントを解説
関連記事:工数管理を徹底解説!目的や重要性、簡単な始め方から分析方法まで
工数管理アプリとは?主要機能を解説
工数管理アプリとは、スマホやタブレットなどで簡単に工数管理を行えるアプリです。うまく活用することで、業務効率化や生産性の向上につながるでしょう。ここでは、工数管理アプリの主要な機能を解説します。
プロジェクト管理機能
進捗状況を可視化する機能により、適切なプロジェクト管理が可能です。プロジェクトに関わるスケジュールや人員、リソースの状況を確認する際に役立ちます。
タスク管理機能
プロジェクト内でのタスク管理に活用できる機能です。タスク管理機能は、PCだけではなくスマホで利用できるアプリも増えていますが、スマホは画面サイズが小さいため、タスクの全量把握や作成には不向きです。そのため、スマホでは特定のタスク状況を確認し、タスクの作成はPCで行うなど、目的に合わせてスマホとPCを使い分けるとよいでしょう。
進捗管理機能
進捗管理機能では、見積もりや期日を設定し、計画に対する進捗状況を管理できます。また、見積もりと実績値の予実管理にも活用が可能です。タスク単位ではなく、プロジェクト全体の進捗状況を確認できるため、未対応のタスク量と完了タスク量の把握にも役立ちます。
ガントチャート機能
ガントチャートは、プロジェクト管理などで工程管理に用いられる表の一種です。タスク管理機能と連動して、プロジェクトの進行状況を可視化する工数管理アプリもあります。
レポート機能
工数管理アプリで管理するタスク内容を集計し、可視化できる機能です。レポート機能により、担当者単位でのパフォーマンスの可視化が可能となるほか、可視化した内容を業務改善に役立てることができます。
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工数管理アプリを導入するメリット
工数管理アプリを導入するメリットは多岐にわたります。具体的なメリットは次のとおりです。
プロジェクトの状況を定量的に把握できる
プロジェクトの状況把握は非常に難しい作業です。メンバーの報告を信じていたものの、ふたを開けてみると遅延していたという苦い経験をされた方も多いのではないでしょうか。
プロジェクトの現場によっては、進捗状況をExcelなどで管理しています。しかし、共有フォルダ上でのファイル管理は、誤って更新・削除してしまうリスクを抱えています。また、タスク追加および削除時などもExcelを修正しなければなりません。
そこで、工数管理アプリを活用すれば、プロジェクトの進捗状況などを定量的にリアルタイムで確認できます。
問題の発生を早期に検知できる
工数管理アプリを導入する最大の目的は予実管理です。なぜなら、工数管理アプリを導入すれば、プロジェクトがどの程度の利益を生み出すのか(または費用がかかっているか)を把握できるからです。
しかし、メリットはそれだけではありません。リアルタイムに予実を管理することにより、どのタスクに問題が発生しているかを早期検出できます。たとえば、「すでに作業予定日数を50%消化しているにもかかわらず、進捗は20%程度に留まっている」といったタスクを検出できるようになります。
そもそも人間には、ネガティブな報告はしたくないという心理が働きます。そのため、課題を矮小化して報告しがちです。そうした状況においても、工数管理アプリがあれば正確なプロジェクトのデータをもとに問題を検出・対応できます。その結果、プロジェクトを円滑に推進できるでしょう。
コストに対する意識が高くなる
損益管理は、マネージャーが担当する重要な業務の1つです。
しかし、マネージャーだけが人件費などのコスト削減に力を入れて、一方的にコスト削減の指示を出しても、視座が異なるメンバーがコスト削減に取り組むことは困難です。
工数管理アプリを導入すれば、プロジェクトメンバーが自身の作業時間をタスクに入力する機会が生まれます。予定工数に対してどの程度前倒ししたり、遅延したりしたのかを改めて認識することで、結果としてコストに対する意識を高められるでしょう。
工数見積もりの精度が向上する
プロジェクトの工数見積もりも、マネージャーが苦労する作業の1つです。
工数見積もりに問題があると、プロジェクトは99%失敗に終わります。
工数見積もりの手法はさまざまですが、より精度が高い見積もりを算出するためには、プロジェクト完了時に予実の分析を行い、どのような作業にコストがかかったのか、どの程度予算との乖離が発生したのか、それらの要因は何かを振り返ることが重要です。
工数管理アプリに蓄積されたさまざまなプロジェクトの予実データは、新たなプロジェクトを計画通り進めるための重要な材料となります。
作業時間を効率的に管理できる
複数のタスクを並行して進めなければならないシーンは多々あります。しかし、目についたものを手あたり次第対応しても、よい成果はあげられません。
工数管理アプリでは、作業時間を自動的に追跡し、タスクごとの時間配分を可視化できます。そのため、それぞれのメンバーが自分の時間をより効率的に管理可能です。結果的に、タスクの優先順位を適切に判断できるようになるでしょう。
工数管理アプリの選び方
現在、さまざまなベンダーから工数管理アプリが販売されています。そのため、どのような基準で工数管理アプリを選べばよいのか、自社に合う工数管理アプリはどれなのかと悩む方も多いでしょう。ここでは、工数管理アプリの選び方のポイントを解説します。
サービスの提供形態(クラウド/オンプレ)で選ぶ
工数管理アプリの主な提供形態は、クラウド型とオンプレ型の2種類です。一般的にオンプレ型は買い切り型、クラウド型は1ユーザー単位のサブスク型で提供されます。
どちらの提供形態にもメリットとデメリットはありますが、早期に工数管理アプリを導入したい場合は、導入までのリードタイムが短いクラウド型の工数管理アプリがおすすめです。
予算(費用)で選ぶ
工数管理アプリを導入する際は、初期費用や利用料金を確認する必要があります。
工数管理アプリの料金はサービス提供形態(クラウド/オンプレ)をはじめ、機能数などでも異なります。また、大規模な企業の場合は要相談となっているところも少なくありません。
事前に工数管理アプリのベンダーに相談し、イニシャルおよびランニングコストが予算に収まるかで判断するとよいでしょう。
機能で選ぶ
企業によって、利用する工数管理アプリの機能は異なります。
そのため、工数管理に関する業務を整理し、どのような機能が必要かを精査した上で、それらの機能を備えたアプリを選びましょう。「大は小を兼ねる」という言葉があるとおり、基本的には機能が豊富なものを選択するのがおすすめです。
しかし、一般的には機能が豊富なものほど、多くの導入コスト(料金)がかかります。不要機能が多くコストがかさむ場合は、導入候補から除外するという判断も必要です。
トータルの運用負荷で選ぶ
工数管理アプリを導入する最大の目的は、管理者の省力化です。しかし、マネージャーの視点のみで導入するアプリを選択することは避けましょう。なぜなら、工数管理アプリを利用するユーザー(社員)に大きな負荷がかかるおそれがあるためです。
工数管理アプリを導入した結果、会社全体ではコストが激増したという事態に陥らないよう注意しなければなりません。具体的には、管理者側が利用する収支管理や集計などの機能はもちろん、ユーザーが簡単に工数を入力できる仕組みなどを備えているかをチェックする必要があります。
工数管理アプリの導入により、会社全体の運用負荷削減につながるかを踏まえて検討しましょう。
対応デバイスで選ぶ
企業や社員の業務によっては、常にPCを持たない、あるいは起動できないケースもあります。そのような場合は、スマートフォンやタブレット端末に対応している工数管理アプリを導入する必要があります。
スマートフォン対応といっても、PC用ブラウザをスマートフォンで閲覧させるだけのアプリは、操作性が大幅に低下するため避けましょう。スマートフォンのネイティブアプリ、あるいはスマートフォン用に最適化された画面を表示できるか(レスポンシブ対応しているか)をチェックしてください。
操作性で選ぶ
高い機能を有する工数管理アプリであっても、直感的に利用できず、操作性が低いものは避けましょう。誤操作を招きやすく、正確な工数管理の妨げになるおそれがあります。
また、IT業界のようにメンバーの流動性が高い業界では、協力会社のメンバーが短期間で頻繁に入れ替わります。そのため、操作性が悪いと、メンバーが入れ替わるたびに利用方法についての説明をしなければなりません。高機能であることも重要な要素ですが、やりたいことを直感的に実行できるアプリを選択しましょう。
無料トライアル期間の有無で選ぶ
時間をかけて事前調査を行ったり、ベンダーから説明を受けたりするよりも、実際に工数管理アプリを操作することで気付くことは多くあります。
その判断を行うためにも、無料トライアル期間がある工数管理アプリを選ぶのがおすすめです。無料トライアル期間中は、バックオフィスのメンバーだけではなく、可能な限り多くのユーザーに操作してもらいフィードバックをもらいましょう。
無料トライアル期間を利用することで、自社に最適な工数管理アプリを導入できると同時に、導入時に混乱を招くリスクを削減できます。
他のツールとの連携で選ぶ
工数管理アプリが、社内で利用している他ツールとの連携機能を有しているかどうかも重要な要素です。
Googleカレンダーや勤怠管理ツールなどと連携できれば、ユーザーの入力作業を効率化できるほか、正確な工数管理にもつながります。
また、チャットツールへ工数入力状況を通知する機能や、社内の他システムとシームレスに連動できる機能を備えたアプリもあります。
サポート体制の充実で選ぶ
サポート体制の充実度も、工数管理アプリを選ぶ上で欠かせないポイントです。
無料セミナーや導入支援など、サポート体制が充実していればスムーズな導入を実現できます。また、万が一トラブルが発生した際も、迅速に対応してもらえるでしょう。
セキュリティレベルの高さで選ぶ
昨今、サイバー攻撃の脅威は急激に増加しています。企業がサイバー攻撃を受けた場合、機密データを不正に暗号化されたり、個人情報が漏えいしたりするおそれがあり、甚大な被害につながりかねません。サイバー攻撃を受けるリスクを減らすためにも、適切なセキュリティ対策を講じているアプリを選びましょう。
セキュリティ対策には、GoogleやMicrosoftなどのプラットフォームが提供するOAuth認証に対応したものや、IP制限など第三者の不正アクセス防止機能が備わったものがあります。
どのような機能を有していてもセキュリティに「万全」はありませんが、より安心して使える対策が施された工数管理アプリを選択することが重要です。
スマホで使える管理アプリ
ここからは、スマホで利用できる「プロジェクト管理アプリ」と「工数管理アプリ」を紹介します。
プロジェクト管理アプリは、プロジェクトをスムーズに進めるためのツールです。プロジェクトのスケジュール管理、タスクの割り当て、コミュニケーションの管理などに焦点を当て、プロジェクト全体の計画、実行、監視などに関する幅広い機能が用意されています。
一方、工数管理アプリは、プロジェクトメンバーの業務を可視化し、作業時間の予測と実績を図るツールです。
工数が「人月」「人日」などの単位で管理されるように、人が主語となる点が異なります。
それぞれ目的や機能が異なるため、自社のニーズに合ったアプリを選びましょう。
工数管理アプリ
スマホで利用できる、代表的な工数管理アプリを5つ紹介します。価格や機能をよく比較して、自社のニーズに適したアプリを導入しましょう。
工数管理アプリ比較表
今回紹介する工数管理アプリの一覧形式にまとめました。全てクラウド型のアプリであり、場所を選ばず利用できるのがメリットです。
製品名 | プラン | 価格 | 主な機能 | 無料トライアル期間の有無 |
クラウドログ | ベーシック | 利用ユーザー数応じて変動 | ・工数/プロジェクト管理 ・ガントチャート ・勤怠管理 ・レポート ・損益管理 ・Google/Microsoftカレンダー連携 ・メンバー権限設定 ・IP制限 | 有り(1週間) |
プレミアム | 利用ユーザー数応じて変動 | ・ベーシックプランで利用可能な機能全て ・工数認証ワークフロー ・部署履歴 ・アクティビティログ ・API連携 ・SAML認証 | ||
タイムデザイナー | Basicプラン | 月額0円(1人) | ・カレンダー管理 ・データ保存が無制限 ・タスク登録が無制限 | – |
Proプラン | 月額550円(1人) | ・Basicプランで利用可能な機能全て ・ガントチャート ・タグ管理 | 有り(1ヶ月) | |
Businessプラン | 月額1,078円(1人) | ・Proプランで利用可能な機能全て ・複数名での利用 ・人件費・コスト分析機能 | 有り(1ヶ月) | |
タイムクラウド | – | 利用ユーザー数に応じて変動 | ・単価計算 ・Chrome拡張機能 ・外部ツールとの連携 | 有り(2週間) |
チムスピ工数 | – | 月額330円(1人) | ・カレンダー連携 ・勤務時間実績との整合性チェック ・ワークフロー(申請・承認) | 要問い合わせ |
Pace | – | 月額550円(1人) | ・日報メールの提出 ・作業区分管理 ・利益趣味レーション | 有り(30日) |
クラウドログ
概要
クラウドログは、総合型クラウドソーシングサイトを運営する株式会社クラウドワークスが提供するクラウド型工数管理サービスです。工数が簡単に取得できる多彩な入力方法を始め、勤怠ツールとの連携や損益計算機能も備えており、勤怠と工数の一致やプロジェクトごと、工程ごとのリアルタイムな予実を把握することが可能です。
クラウドログはスマホアプリではありませんが、すべての表示がスマホ向けに最適化されているため、外出先やPCがない状況でも役立ちます。
価格と主な機能
クラウドログには、ベーシックとプレミアムの2プランがあります。利用ユーザー数により価格が変動するため、見積もり依頼が必要です。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
ベーシック | 利用ユーザー数に応じて変動 | ・工数/プロジェクト管理・ガントチャート ・勤怠管理 ・レポート ・損益管理 ・Google/Microsoftカレンダー連携 ・メンバー権限設定 ・IP制限 |
プレミアム | 利用ユーザー数に応じて変動 | ・ベーシックプランで利用可能な機能全て ・工数認証ワークフロー ・部署履歴 ・アクティビティログ ・API連携 ・SAML認証 |
タイムデザイナー
概要
タイムデザイナーは、株式会社Creative Gearが提供する工数管理アプリです。作業時間をタスクごとに登録できるのが特徴です。どの作業にどれくらいの時間がかかったのか記録できるため、予実の分析にも役立ちます。
価格と主な機能
タイムデザイナーには、Basicプラン、Proプラン、Businessプランの3つのプランがあります。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
Basicプラン | 月額0円(1人) | ・カレンダー管理 ・データ保存が無制限 ・タスク登録が無制限 |
Proプラン | 月額550円(1人) | ・Basicプランで利用可能な機能全て ・ガントチャート ・タグ管理 |
Businessプラン | 月額1,078円(1人) | ・Proプランで利用可能な機能全て ・複数名での利用 ・人件費・コスト分析機能 |
タイムクラウド
概要
タイムクラウドは、タイムクラウド株式会社が提供する工数管理アプリです。作業時間を記録して可視化することに特化しており、文字入力なしで簡単に工数入力が可能です。
価格と主な機能
2週間の無料トライアルがあり、運用する中の課題に関して、サポートが受けられます。料金については、直接お問い合わせください。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
タイムクラウド | 利用ユーザー数に応じて変動 | ・単価計算 ・Chrome拡張機能 ・外部ツールとの連携 |
チムスピ工数
概要
チムスピ工数は、タイムクラウド株式会社が提供する工数管理アプリです。外部ツールの勤務データと連携できる機能もあるため、工数入力の手間を削減できます。
価格と主な機能
利用料金は、ライセンス数によって変動します。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
チムスピ工数 | 月額330円(1人) | ・カレンダー連携 ・勤務時間実績との整合性チェック ・ワークフロー(申請・承認) |
Pace
概要
Paceは、株式会社リーピーが提供する工数管理アプリです。提出された日報をもとに、案件ごとのメンバー別稼働などをグラフで可視化できるなど、業務フロー改善にもつながる機能が用意されています。
価格と主な機能
利用料金は、ライセンス数によって変動します。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
Pace | 月額550円(1人) | ・日報メールの提出 ・作業区分管理 ・利益趣味レーション |
プロジェクト管理アプリ
スマホで利用できる、代表的なプロジェクト管理アプリを6つ紹介します。価格や機能をよく比較して、自社のニーズに適したアプリを導入しましょう。
工数管理アプリ比較表
今回紹介するプロジェクト管理アプリの一覧形式にまとめました。アプリ検討時の参考としてご活用ください。
製品名 | プラン | 提供形態 | 価格 | 主な機能 | 無料トライアル期間の有無 |
JIRA | フリー | クラウドオンプレ ※オンプレは2024年2月15日でサポート終了予定 | 月額0円(1人) | ・ユーザー10名まで ・無制限のプロジェクトボード ・バックログと標準ロードマップ | – |
スタンダード | 月額1,070円(1人) | ・フリープランで利用可能な機能全て ・監査ログ ・営業時間サポート | 有り(14日間) | ||
プレミアム | 月額2,090円(1人) | ・スタンダードプランで利用可能な機能全て ・高度なロードマップ ・年中無休のプレミアムサポート | 有り(最短1ヶ月) | ||
エンタープライズ | 要問い合わせ | ・プレミアムプランで利用可能な機能全て ・セキュリティの一元管理 ・年中無休のエンタープライズサポート | 要問い合わせ | ||
Redmine | Redmine | オンプレ | 無料 | ・タスク管理 ・ガントチャート ・Wikiなど | – |
MyRedmine スタンダードプラン | クラウド | 月額11,000円 ※2024年4月からの新価格 | ・ストレージ容量200GB ・ユーザー数 1000ユーザー ・IPアドレス制限 100個 ・システム管理者権限 ・API利用 ・ログダウンロード | 有り(翌月末まで) | |
MyRedmine ミディアムプラン | クラウド | 月額15,400円 ※2024年4月からの新価格 | ・スタンダードプランで利用可能な機能全て ・ストレージ容量400GB | ||
MyRedmine エンタープライズプラン | クラウド | 月額30,800円 ※2024年4月からの新価格 | ・ミディアムプランで利用可能な機能全て ・ストレージ容量800GB ・ユーザー数 2000ユーザー ・IPアドレス制限 200個 ・SAML認証機能 | ||
Notion | フリー | クラウド | 無料 | ・同時編集が可能 ・Slack、GitHub などとの連携 ・10名のゲストを招待可能 | 有り ※フリープランを利用 |
プラス | 月額$8(1人) | ・フリープランで利用可能な機能全て ・30日間のページ履歴 ・100名のゲストを招待可能 | |||
ビジネス | 月額$15(1人) | ・プラスプランで利用可能な機能全て ・SAML SSO ・高度なページアナリティクス ・90日間のページ履歴 ・250名のゲストを招待可能 | |||
エンタープライズ | 要問い合わせ | ・ビジネスプランで利用可能な機能全て ・高度なセキュリティ設定 ・監査ログ ・無制限のページ履歴 ・カスタムゲスト制限 | |||
Trello | フリー | クラウド | 無料 | ・ワークスペースあたり最大10枚のボード ・無制限のアクティビティログ ・iOSおよびAndroidモバイルアプリ ・2要素認証 | – |
スタンダード | 月額$5(1人) | ・フリープランで利用可能な機能全て ・ボードを無制限に使用 ・ユーザー数無制限 | 無し | ||
プレミアム | 月額$10(1人) | ・スタンダードプランで利用可能な機能全て ・各種ビュー: カレンダー、タイムラインなど ・管理者とセキュリティの各機能 ・優先サポート | 有り(14日間) | ||
エンタープライズ | 月額$17.5(1人) | ・プレミアムプランで利用可能な機能全て ・組織全体の権限 ・マルチボードゲスト | 無し | ||
Backlog | スターター | クラウド | 月額2,970円 | ・ユーザー数30人まで ・カンバンボード ・2段階認証 ・監査ログ ・メールサポート | 有り(30日間) |
スタンダード | 月額17,600円 | ・スタータープランで利用可能な機能全て ・ユーザー数無制限 ・ガントチャート/バーンダウンチャート ・アクセス制限(IP制限) | |||
プレミアム | 月額29,700円 | ・スタンダードプランで利用可能な機能全て ・プロジェクト数無制限 ・2段階認証の必須化 | |||
プラチナ | 月額82,500円 | ・プレミアムプランで利用可能な機能全て ・アクセスログの提供 ・ストレージ300GB | |||
エンタープライズ | オンプレ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ||
Asana | ベーシック | クラウド | 月額0円 | ・タスク管理 ・リストビュー ・カレンダービュー ・モバイルアプリ(iOS/Android) | 有り(30日間) |
プレミアム | 月額1,200円(1人) | ・ベーシックプランで利用可能な機能全て ・タイムライン ・ワークフロービルダー | |||
ビジネス | 月額2,700円(1人) | ・ビジネスプランで利用可能な機能全て ・カスタムルールビルダー ・高度なレポート機能 |
JIRA
概要
JIRAは、アジャイル開発を行うチームで活用されるソフトウェア開発アプリです。タスク管理やプロジェクト管理の機能を備えており、タスクの変更把握や、メンバーからの通知の受け取りもスマホで行えます。
価格と主な機能
JIRAのプランは、フリー、スタンダード、プレミアム、エンタープライズの4つあります。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
フリー | 月額0円 | ・ユーザー10名まで・無制限のプロジェクトボード ・バックログと標準ロードマップ |
スタンダード | 月額1,070円(1人) | ・フリープランで利用可能な機能全て・監査ログ ・営業時間サポート |
プレミアム | 月額2,090円 | ・スタンダードプランで利用可能な機能全て・高度なロードマップ ・年中無休のプレミアムサポート |
エンタープライズ | 要問い合わせ | ・プレミアムプランで利用可能な機能全て・セキュリティの一元管理 ・年中無休のエンタープライズサポート |
Redmine
概要
Redmineは、オープンソースのプロジェクト管理ソフトウェアです。プロジェクトの進捗管理や、チームメンバーのタスクの可視化ができます。RedminePMという、iOS/Android向けのスマホアプリも開発されています。
価格と主な機能
Redmineは無料で利用できます。主な機能は、タスク管理、ガントチャート、Wikiなどです。本来はサーバーの準備やインストールなどを行う必要がありますが、RedmineのクラウドサービスであるMyRedmineを利用すれば、これらの運用は不要です。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
Redmine | 無料 | ・タスク管理・ガントチャート ・Wikiなど |
MyRedmineスタンダードプラン | 月額11,000円 ※2024年4月からの新価格 | ・ストレージ容量200GB・ユーザー数 1000ユーザー ・IPアドレス制限 100個 ・システム管理者権限 ・API利用 ・ログダウンロード |
MyRedmineミディアムプラン | 月額15,400円 ※2024年4月からの新価格 | ・スタンダードプランで利用可能な機能全て・ストレージ容量400GB |
MyRedmineエンタープライズプラン | 月額30,800円 ※2024年4月からの新価格 | ・ミディアムプランで利用可能な機能全て・ストレージ容量800GB ・ユーザー数 2000ユーザー ・IPアドレス制限 200個 ・SAML認証機能 |
Notion
概要
Notionは、メモやタスク管理、Wiki、データベースなどのさまざまな機能を利用できるクラウド型のアプリです。Notionのビュー機能を用いて、プロジェクト管理に活用できます。iOS/Android向けのスマホアプリもあり、タスクの作成やカンバンボードの閲覧が可能です。
価格と主な機能
Notionのプランはフリー、プラス、ビジネス、エンタープライズの4つです。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
フリー | 月額$0 | ・同時編集が可能・Slack、GitHub などとの連携 ・10名のゲストを招待可能 |
プラス | 月額$8 | ・フリープランで利用可能な機能全て・30日間のページ履歴 ・100名のゲストを招待可能 |
ビジネス | 月額$15 | ・プラスプランで利用可能な機能全て・SAML SSO ・高度なページアナリティクス ・90日間のページ履歴 ・250名のゲストを招待可能 |
エンタープライズ | 要問い合わせ | ・ビジネスプランで利用可能な機能全て・高度なセキュリティ設定 ・監査ログ ・無制限のページ履歴 ・カスタムゲスト制限 |
Trello
概要
Trelloは、シンプルさと柔軟性が強みのプロジェクト管理アプリです。ボード、リスト、カード形式などのビューを利用できます。iOS/Android向けのモバイルアプリでは、タスク管理やカンバンボードの閲覧などが可能です。
価格と主な機能
Trelloには、フリー、スタンダード、プレミアム、エンタープライズの4プランがあります。また、プレミアムプランは無料トライアルが可能です。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
フリー | 月額$0 | ・ワークスペースあたり最大10枚のボード・無制限のアクティビティログ ・iOSおよびAndroidモバイルアプリ ・2要素認証 |
スタンダード | 月額$5 | ・フリープランで利用可能な機能全て・ボードを無制限に使用 ・ユーザー数無制限 |
プレミアム | 月額$10※無料トライアル可 | ・スタンダードプランで利用可能な機能全て・各種ビュー: カレンダー、タイムラインなど ・管理者とセキュリティの各機能 ・優先サポート |
エンタープライズ | 月額$17.5 | ・プレミアムプランで利用可能な機能全て・組織全体の権限 ・マルチボードゲスト |
Backlog
概要
Backlogでは、タスク・プロジェクトの進捗管理に役立つ機能をオールインワンで利用できます。また、iOS/Android向けのスマホアプリでも手軽にプロジェクト管理が可能です。
価格と主な機能
Backlogのプランは、スターター、スタンダード、プレミアム、プラチナの4つです。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
スターター | 月額2,970円 | ・ユーザー数30人まで・カンバンボード ・2段階認証 ・監査ログ ・メールサポート |
スタンダード | 月額17,600円 | ・スタータープランで利用可能な機能全て・ユーザー数無制限 ・ガントチャート、バーンダウンチャート ・アクセス制限(IP制限) |
プレミアム | 月額29,700円 | ・スタンダードプランで利用可能な機能全て・プロジェクト数無制限 ・2段階認証の必須化 |
プラチナ | 月額82,500円 | ・プレミアムプランで利用可能な機能全て・アクセスログの提供 ・ストレージ300GB |
Asana
概要
Asanaは、チームが自分のタスクを整理、追跡、管理できるように設計されたワークマネジメントプラットフォームです。ウェブやモバイルでプロジェクト管理機能を利用でき、工数管理にも役立ちます。
価格と主な機能
Asanaのプランは、ベーシック、プレミアム、ビジネスの3つに分かれます。
プラン | 価格 | 利用可能な機能(抜粋) |
ベーシック | 月額0円 | ・タスク管理・リストビュー ・カレンダービュー ・モバイルアプリ(iOS/Android) |
プレミアム | 月額1,200円 | ・ベーシックプランで利用可能な機能全て・タイムライン ・ワークフロービルダー |
ビジネス | 月額2,700円 | ・ビジネスプランで利用可能な機能全て・カスタムルールビルダー ・高度なレポート機能 |
クラウドログ
概要
クラウドログは、総合型クラウドソーシングサイトを運営する株式会社クラウドワークス提供のクラウド型プロジェクト・工数管理サービスです。プロジェクト管理機能のほか、勤怠管理や損益計算機能も備えており、勤務状況の把握や、プロジェクト単位での利益の可視化にも活用できます。クラウドログはスマホアプリではありませんが、すべての表示がスマホ向けに最適化されているため、外出先やPCがない状況でも役立つでしょう。
価格と主な機能
クラウドログには、ベーシックとプレミアムの2プランがあります。利用ユーザー数により価格が変動するため、見積もり依頼が必要です。
関連記事:【2023年版】工数管理ツール17選を比較表でチェック|選定と導入のポイントも解説
まとめ
本記事では、工数管理の基礎知識と、おすすめの工数管理アプリを紹介しました。工数管理アプリを活用することで、管理コストを抑えられるほか、業務改善にもつながります。
たとえば、クラウドログは勤怠、工数、プロジェクトの管理機能とレポート機能を備えているため、工数管理・プロジェクト管理の両面で活用できます。また、すべての機能でスマホ向けに表示が最適化されている点も魅力です。スマホでの工数管理を考えている方は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。