自動車や鉄鋼、航空業界などの基幹産業向けに、品質管理に使用される製品を製造する総合メーカーのマークテック株式会社。「非破壊検査」と「マーキング」の二本柱で事業を展開し、社会に安心と安全を届けることを使命にモノづくりに取り組んでいます。
同社では、機械部を中心に工数管理ツールとして「クラウドログ」を活用しています。クラウドログを導入するまでに抱えていた課題や、導入後の変化などについて、ご担当者様に話を聞きました。
課題
- 週報の集計作業に時間がかかっていた
- 正確な工数に基づく見積を算出できていなかった
- 工数に基づいた適切な人員配置ができていなかった
決め手
- シンプルなシステムで、初めて工数管理ツールを使う人でも導入しやすいと感じたこと
- スケジュール管理ツールのような感覚で、簡単に操作できること
- 他社と比較して、費用が自社にとって適切な金額だったこと
効果
- 週報の作成・まとめにかかっていた時間を大幅に削減できた
- 削減した分の時間を、各メンバーに本来やってもらいたい作業に充てられるようになった
- 正確な工数に基づいた見積を算出できるようになった
自動車メーカーや鉄鋼メーカーなど基幹産業向けに品質管理に使う製品を提供するマークテック株式会社
貴社事業の概要についてお聞かせください。
村田 遼司 様:(以下、敬称略)弊社は、基幹産業向けに品質管理に使われる製品を提供している総合メーカーです。主軸となる事業として、さまざまな部品や製品を壊さずに微細な欠陥を発見して未然に破損事故を防ぐ「非破壊検査」と、重要な工業製品などの品質・寸法・製造者マークを印刷して製品の品質を保証する「マーキング」の2つがあります。
私たちが所属する機械部では、主に自動車メーカーや鉄鋼メーカーに納める装置の設計・製作を行っています。
週報・見積作成のための工数管理で抱えていた課題とは
クラウドログの導入以前は、案件の工数管理はどのように行っていましたか。
村田:機械部では、Excelで作業週報のフォーマットを作成し、各メンバーが案件の工数を入力していく形で工数管理をしていました。
案件の工数管理をする上で、どのような課題がありましたか。
村田:月末月初に各メンバーが作成した週報の内容を元に工数の最終データを私がまとめるのですが、月末月初は他の作業と重なって忙しくなりやすいという問題がありました。週報のフォーマットはあったものの、メンバーによって記入方法にばらつきがあったため、データを集計するのは大変でしたね。
佐野 嘉高 様(以下、敬称略):事業部単位でいうと、私たち機械部はお客様それぞれの要望に沿った装置を開発するオーダーメイドに対応しています。そのためお客様からの要望によって都度作業時間を設定して見積を作成するのですが、本来工数がかかる案件ならばそれに応じて価格を上げ、工数がかからない案件ならば価格を下げるという対応をするべきです。
しかし見積時点の想定作業時間の設定が甘く、たとえば予定以上に工数がかかってしまいそうな場合でも、最終的に見積の金額通りになるよう工数の方を調整するという進め方をしていました。この状態から抜け出すには、工数管理ツールを使って正確な工数を割り出した上で見積を出す必要がありました。
また人員の面でも課題があり、正しい工数が把握できないと、適切な人員数も曖昧になってきます。どのタイミングで人員を増やすべきか、担当者の割り振りを変えるべきかなどをより正確に判断することも、工数管理ツールを導入しようと考えた理由です。
シンプルな導入フローと費用対効果の高さが導入の決め手。現場からも「入力しやすい」と好評
「クラウドログ」を知ったきっかけは何ですか。
村田:ITツールの展示会に足を運んだり、インターネットで工数管理ツールを探したりする中でクラウドログを知りました。その後、複数のツールと比較し3カ月くらい時間をかけて検討したのを覚えています。
複数のツールと比較した結果、クラウドログに決めた理由は何でしょうか。
村田:導入のフローや使用方法などがシンプルだったことと、費用面です。他社ツールの場合、ツールを利用する前の段階でシステムの構築が必要だったり、システム構築の初期投資として数千万円かかったりするケースがありました。
クラウドログは導入に作業の手間をかける必要がなく、金銭的なコストの面でも弊社にマッチしていると感じました。
クラウドログ導入までの過程はどのようなものでしたか。
村田:2021年の10月頃からツールの選定を始め、翌年の1月から他社ツールの使用を検討していました。しかし弊社が想定していた機能と異なっていたため、再度選び直し、トライアル期間のあるクラウドログの導入を検討しました。
トライアル期間の中で、従業員にクラウドログの使いやすさについてアンケートを行ったところ評価が非常に高かったため、導入を決定したという背景があります。
導入にはほとんど時間がかからず、クラウドログのシステムを参考に社内用マニュアルを作成し、1〜2カ月ほどで利用を開始できました。クラウドログのシステム自体シンプルで分かりやすく作られており、初めて工数管理ツールを使う方でも理解しやすいと思います。
弊社の場合、トライアル期間中にクラウドログを実際に使い、従来の社内での運用状況と照らし合わせながらどのようにクラウドログに落とし込んでいくかイメージできたことも、スムーズに導入できたことの一助になったと考えられます。
クラウドログを導入しての感想をお聞かせください。
村田:個人的な感想としては、新しいツールを使うことに抵抗感がある人でもクラウドログなら使いやすいと思います。チャットですぐに相談できますし、ヘルプ機能で確認できるサービスの詳細説明もシンプルで分かりやすく、ほとんどの問題がヘルプ機能で解決できました。
私自身ITツールが得意な方ではなく、ツールの導入にも抵抗感がありましたが、それでも自力でシステムの導入を進めることができるくらい簡単に感じました。
現場からは入力のしやすさの面で非常に好評です。クラウドログのタイムシート機能やUIが一般的なスケジュール管理ツールに似ているため、特別な操作を覚える必要なく扱うことができています。導入後に感じる負担は最小限に抑えられたのではないでしょうか。あわせて、これまで運用していた週報もクラウドログのタイムシートで作成・管理できるようになったことで、各メンバーの作業負担も大幅に減ったと思います。
クラウドログのユーザ数を変更していますが、その背景は何でしたか。
佐野:まずは最も課題感を持っていた私たち機械部でクラウドログの利用をスタートしました。ある程度運用していく中で、他の部門でも活用できそうなツールであることを確信し、工数を管理したいと感じている部門を中心に展開していったという背景があります。
週報の作成時間削減と、正確な工数に基づく見積を作成する体制の構築に成功
クラウドログ導入以前に抱えていた課題は解決されましたか。
村田:解決できたと感じています。オーダーメイドで装置を製作する上で、それぞれの作業にどれくらい時間がかかっているのか週報では見えなかったのが、各メンバーがクラウドログのタイムシートに実際にかかった時間を記入していくことで、実数の見える化できるようになりました。
週報を作成するために各メンバーがかけていた時間も短縮できましたし、私個人としてもクラウドログのトップ画面からデータの集計結果を確認できるので、忙しくなりやすい月末月初に行っていた週報の集計作業時間が大幅に削減できています。
実際にどれくらいの時間が削減できましたか。
村田:これまで週報をまとめるのに月の第3営業日までかかっていた作業が、第2営業日までに完了できるようになりました。
佐野:村田以外のメンバーに関しても週報が隙間時間で作成できるようになり、まとまった時間を確保する必要がなくなりました。従来週報の作成に1人あたり2時間費やしていたとしたら、隙間時間だけで対応できるようになり、その時間がほぼ全て削減できたことになりますね。週報にかける時間を削減できたことで、その人にやってもらいたい本来の作業に時間を充ててもらうことができるようになりました。
工数管理の簡略化を図りたい企業や、Excel・紙ベースでの工数管理を行っている企業にクラウドログがおすすめ
今後予想される御社事業の展開をお聞かせください。その事業展開の中でクラウドログはどのように役立つでしょうか。
佐野:現在、M&Aをしながらグループ内にメーカーが増えてきています。私たちと同じモノづくりを行う企業なので、同じクラウドログを使って工数を管理し、連携をとりやすい体制にしていくことが理想です。
「クラウドログ」はどのような企業におすすめですか。
佐野:工数管理やプロジェクトのタイムリーな進捗管理ができるという点で、クラウドログは優れたツールです。管理の方法が複雑になり、作業時間がかかっている企業はクラウドログのシンプルさ、使いやすさに魅力を感じると思います。
村田:これまで工数管理をExcelや紙ベースで行っていて、「ツールを導入したいけれど、導入に複雑な作業が必要ならやりたくない」と感じている企業にこそクラウドログがおすすめです。サポート体制の面でいうと相談をすればすぐに打ち合わせの時間を設けてくれますし、トライアル期間の中でクラウドログを使えば、実際に導入した場合のイメージができてスムーズに扱えると思います。弊社のようなメーカーに限らず、工数管理をする業務であれば、どんな分野でも導入できる点も魅力です。
マークテック株式会社
設立:1955年3月9日
事業内容: 非破壊検査用品、機器の開発、製造及び販売、据付工事の請負、化学薬品の開発、製造及び販売、印字装置の開発、製造及び販売、据付工事の請負、マーキング装置(位置等表示)の開発、製造及び販売、据付工事の請負、電子機器の開発、製造及び販売、据付工事の請負、機械器具設置工事、塗料全般の製造及び販売、化粧品の開発、製造及び販売
従業員数:連結 289名 / 個別 124名(2021年12月31日現在)