株式会社 Roseau Pensant 「クラウドログは『クリエイティブ業界の味方』」。急成長する組織を支えたクラウドログ活用術

業種
IT・通信
企業規模
101-500名
課題
原価管理

17世紀フランスの思想家、パスカルが遺した言葉「人間は考える葦である」に由来して名付けられた、株式会社Roseau Pensant(以下、ロゾパンサン)。デジタルマーケティング領域に軸足を置きつつ、事業設計やブランド構築、WEBサイトや素材の制作など、それぞれの領域に専門チームを持ち、これまで多くの企業や有名ブランドのビジネス拡大に貢献してきました。

同社のクリエイティブ部門であるクリエイティブ事業部プロダクションユニットでは以前、Slackやスプレッドシート、他社のタスク管理ツールなどを組み合わせることで工数や担当者を管理していたそうです。しかしこの1年でチームの社員が6名から27名に急拡大したことを受け、工数管理の仕組み化を急ぐことになりました。クラウドログが選ばれた理由と現在の活用方法、導入後の成果について、ご担当者様にお話を伺いました。

クリエイティブ事業部 プロダクションユニット 福田 まりな 様

課題

  • ツールをまたがずに効率的に工数管理をすること
  • 社員数増加による工数管理の仕組み化
  • 見積もり金額や納期の一覧化

決め手

  • 大人数のチームでも工数管理を滞りなく行えること
  • ガントチャート画面などの機能が使いやすいこと

効果

  • 社員数が急増した現在でも、工数確認の手間が省けるように
  • 工数の可視化で、お客さまに適切なお見積りを提案できるように
  • タイムスケジュールを日報へ反映することができ、時間短縮できるように

Webやアプリ、紙媒体の制作などを手掛けるクリエイティブ事業部

貴社の事業内容をお聞かせください。

福田 まりな 様(以下、敬称略):弊社ロゾパンサンは、ビジネスの川上から川下まで、デジタルを主軸にしたワンストップソリューションを提供できること、それによってより深くまでお客さまの課題を解決できることが強みの会社です。

戦略コンサルティングからデジタルマーケティング支援を行う事業部、そして私が所属するクリエイティブ事業部など、それぞれの領域に専門チームが置かれています。訪日外国人旅行者をターゲットとしたプラットフォームの提供や映像制作、EC構築・運営の支援などの案件が増えてきました。

クリエイティブ事業部では、2、3年前であればほとんどの案件がアパレル業界のお客さまから頂くECサイトやブランドサイトの構築といったご相談だったのですが、弊社の事業拡大に伴い、医療系やBtoBサービス企業の採用サイトなど、案件の幅が非常に広くなりました。

クリエイティブ事業部プロダクションユニットはどのような業務を手掛けているのでしょうか。

福田:プロダクションユニットには現在27名が所属し、Web制作を中心にアプリ制作、紙媒体の制作などを手掛けています。

より良いものを提供することで、クライアントやユーザーを導き、喜んでいただきたいと考えています。私はそのプロダクションユニットのディレクターとして、プロジェクト全体の管理やクライアントからの窓口を担当しています。

事業の拡大でチームの社員数が4倍以上へ急成長。工数や担当者を管理する必要に迫られた

クラウドログ導入以前は、工数管理をどのように行われていたのでしょうか。

福田:クラウドログを導入した1年前より前は、現在のプロダクションユニットにあたるチームには6名ほどしか社員が在籍していなかったため、それぞれの社員が、自身のノウハウで裁量権を持って工数を管理し、業務を進めていました。Slackやスプレッドシートを活用したり、他社のタスク管理ツールを導入したりといった工夫はしていたものの、工数や担当者の管理まではカバーできていなかったのです。

クラウドログを導入するきっかけとなった課題をお聞かせください。

福田:一番のきっかけは、ここ1年の事業拡大に比例してプロダクションユニットの社員が6名から27名に急増したことです。6名であれば仕組みが整っていなくとも、それぞれの社員が個人で管理できていましたが、27名の規模には全員が工数を共有できるツールが必要だと感じたのです。

社員の急増が、何か重大なトラブルを起こしたことはなかったのですが、自分たちのチームのリソースを把握できていないことは問題だと感じていました。リソースを管理できないと、お客さまに請求する適切な金額を正しく計算することができません。また、新しく入社した社員に、自社のプロジェクトや業務の内容、そして納期をしっかり把握してもらうことも重要だと感じていました。

社長からも「きちんと自分たちの業務を把握できているのか」との心配の声もあり、工数や担当者をしっかり管理できるツールの導入を検討し始めました。

比較検討の軸は、社員数が増えたチームもしっかり管理できるか、使いやすいか

ツール導入にあたり、どのように比較検討されましたか。

福田:大前提として、以前に抱えていた課題を解決できるか、つまり社員が増えても工数や担当者の管理ができるかどうかを重視していました。その上でツールをいくつか選定し、使いやすいかどうかをトライアルで試していました。

使いやすさでまずポイントだったのは、ガントチャートの画面です。以前から導入していたタスク管理ツールのガントチャート機能はよく活用していたので、新しいツールにも分かりやすくて使いやすいガントチャートが求められていました。

当初は10社のツールをリストアップし、最終的には3社のツールの中からクラウドログの導入を決定しました。

タイムシートの入力のしやすさを高評価。急拡大した社内にクラウドログを浸透させた工夫とは

2022年4月にクラウドログを導入いただいてから、どのように社内へ浸透させましたか。

福田:1、2ヶ月ほどで導入を進めました。その際に自社の業務に合わせた、操作に迷った時のお助けマニュアルを作成しています。クラウドログを導入する対象者全員に向けてレクチャーを実施した際には、そのマニュアルを活用しました。レクチャー自体は1時間で終了し、その後は各自が操作しながら直感的に使い方を覚えていきました。

導入時期は、現場のメンバーから出た質問をCSの担当者にご相談したこともありましたが、その質問に回答いただいただけでなく、その後もサポートしていただいたことを覚えています。

クラウドログの操作に関して、チーム内ではどのように役割を分担していますか。

福田:プロジェクト設定を行うのは、ディレクターの担当です。現在空いているリソースを確認しながら工数予算や人日を設定し、そのプロジェクトで発生するタスクを登録します。

メンバーのアサインは、エンジニアやデザイナーといった各チームのチーフやリーダーの担当です。ディレクターがチーフやリーダーにお願いし、プロジェクトごとに適切なメンバーをアサインしてもらう、といった流れです。

タイムシートへは、プロジェクトに関わるメンバー全員がまとまったタスクの終了後に入力しています。

現場のメンバーの方からは、どのような機能を評価いただいていますか。

福田:タイムシートの入力のしやすさが評価されていると感じています。たった1分くらいで1日分のスケジュールを入力できるのは、以前と比べても圧倒的に速くなりましたね。

ディレクター側でも、タイムシートへの入力が速くなるような工夫をしています。たとえば、入力項目の選択肢をあえて必要最低限の数まで減らしたり、パッと見てクライアントワークか、社内向けの業務なのかを明確にしたり、といった工夫です。

また、弊社ではプロジェクトごとにSlackのチャンネルを立ち上げており、その際には必ずそのプロジェクトのクラウドログへのリンクをチャンネルにピン留めしています。これによって、Slack上からスムーズに工数入力の画面に移ることができます。

特に印象に残っているクラウドログの活用方法があればお聞かせください。

福田:社内の反省会でクラウドログを活用することがあります。特に、進行中の案件で予定していた工数がオーバーしている場合、どこに課題があるのかをクラウドログのレポートやデータを確認しながらディスカッションしています。

また、決算時に納品前の案件を仕掛品で計上する必要があり、各案件にどのくらい工数がかかってるかを洗い出すためにクラウドログを活用させていただきました。

社員数が急増しても問題なく工数を管理。さらに見積り金額の適正化や、提案精度の向上も

クラウドログの導入によって、以前の課題は解決できましたか。

福田:社員数が6名から27名に増加しましたが、問題なく工数や担当者、予実を管理できる仕組みを整えることができました。もしクラウドログを導入せずにスプレッドシートなどで管理していた場合、まるでパズルを組み立てるように、空いているメンバーを一つひとつのプロジェクトにアサインしなければならなかったはずです。

すぐにプロジェクトで絞り込めば「大体この間何時間オーバーしていたので次の見積もりは大目にしよう」ということが、見積りのスピードや、実工数を基にしてできるようになったことが、一番効果を感じているところです。

クラウドログの導入でどのような成果が得られましたか。

福田:プロジェクトごとにどれだけの工数、リソースがかかっていたかを可視化できるようになったことで、似た案件の別のお客さまには適切なお見積りでご提案できるようになりました。

また、その見積もりの根拠である必要工数もしっかりお伝えできるようになっています。見積もりの精度が上がったことで、社員の士気にも貢献しているはずです。

社内からの依頼についても変化がありました。バナーやLPの制作といった社内からの依頼は、身内同士ということもあってか、フワッとしたスケジュールで進むことがほとんどでした。しかしクラウドログで工数が可視化されたことによって、「このくらいの工数に収めてバナーを制作してください」と、明確な指示を出すことができるようになっています。

その他にも、業務でのタイムスケジュールを日報に反映することができ、時間短縮につながっております。

「クラウドログは『クリエイティブ業界の味方』」

今後、クラウドログをどのように活用されていく予定でしょうか。

福田:私の立場としては、ディレクション業務の精度を上げるためにクラウドログを活用していきたいですね。工数を可視化できた次のステップとして、できる限り少ない工数で案件を回せるような工夫をしていきたいと考えています。成果物のクオリティを担保しつつ、無駄な会議やタスクを洗い出して削減できるように、クラウドログを使って分析したいと思います。

ただ、まだまだクラウドログには活用しきれていない機能もありますので、タイミングを見計らってクラウドログの設定を改めて見直す予定です。今後も「クラウドログがあって良かった」とメンバーに感じてもらえる環境を整えたいですね。

クラウドログを一言で表すと、どのような存在でしょうか。

福田:「クリエイティブ業界の味方」だと思います。クリエイティブの仕事は、お金よりも好きでやっている人が多く、クオリティにこだわりすぎて時間をかけすぎてしまうことがしばしば起こります。

いいものを作ることももちろん重要ですが、適正な工数を見積もり、適正な価格をお客さまに提示しなければなりません。ディレクターとしても、常に工数を把握できるようになったことで、適切に指示を出すことができます。

クリエイターとディレクターなど、クリエイティブに携わる人すべての味方として、クラウドログは活躍するツールだと思います。

株式会社 Roseau Pensant

https://roseaupensant.jp/

2012年12月12日
事業内容:デジタル領域を軸とした統合マーケティング・ソリューションの提供および制作、販売、など
社員数:105名
資本金:10,000,000円

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